転職活動をする上で、学歴を気にしたことはありますか?
学歴フィルターはあるのかな、大学ランクはどれくらい必要?など
今回は、年間1000人以上の転職相談を受ける、キャリアエージェントさんにお話を伺いました!

目次
転職活動で学歴はどこから判断される?
昨今は大学・短期大学への進学率は50%を上回っており、大卒が特別ではありません。
(参考リンク:https://univ-journal.jp/22013/)
実際に新卒の就職活動では応募が殺到する企業においては、一定の学歴フィルターを設ける会社も多くなってきています。
このように新卒の就職活動では学歴を重視する傾向にあります。
もちろん転職活動でも学歴フィルターがない訳ではありません。
しかし新卒採用に比べると、転職活動においては学歴は重要な要素ではありません。
参考程度に見る場合もありますが、一定の応募条件を満たしていれば学歴が原因でお見送りになることはありません。
転職活動で学歴が見られるケース
転職活動をする上でまず前提として、新卒採用に比べると中途採用では学歴はそこまで重要指標ではありません。
社会人経験のない学生さんを採用する際、なかなかその方の実力を測る指標はありません。そのため予測しやすい能力値として第一に学歴を見ます。
しかし転職活動では、基本的に皆さん社会でのお仕事経験があります。
学生さんと比べると実力が分かりやすいため、その方の最終学歴はさほど気にしません。
それよりも前職の仕事内容、どこの会社で何をしていたかの方を第一に気にします。
自社の仕事で、前職の経験をどのように活かしてくれるのかの方が大事なのです。
学歴の応募条件がある企業
そうは言いつつ、転職活動の際の応募条件として学歴条件のある会社は存在します。
理由としては下記のような理由で学歴条件を設けています。
会社ブランディングのため
どうしても人は見た目である程度印象を決めてしまいます。
その会社の社格を測るためにもきらびやかな学歴の方が取引先も含め信頼に繋がると考える企業もあります。
設けた学歴条件以外の活躍実績がない
これまでに決めた学歴以外の方を採用したことはあるが、活躍できなかったりついていけなかったりすると悪い印象が残ってしまうため、怖くなって採用ができない
仕事の難易度を示すため
取引相手が富裕層であったり、経営者など対応が難しい場合。
もしくは専門的な用語などがあり、長期間勉強をしていないと厳しい場合は仕事の難易度も非常に高く、学歴がないと入社して苦労してしまうこともあります。
そのギャップを事前に防ぐために学歴を設けているケースもあります。
学歴で人物像を見定める
よく企業の方のご意見として聞くのがこのケースです。
「学歴が良い=一定努力ができる人」と考えています。
偏差値の高い学校の試験は難しく、倍率も高いです。そこを勝ち抜いてきたという証明として学歴を見ています。
最終学歴はどこからが有利か
転職活動では学歴はさほど気にされませんが、前述した通り全く関係ない訳ではありません。
学歴が高い方が有利に働くこともあります。
転職活動では基本的に前職の経験やスキルに応じて書類選考の合否が決まるものですが、
最終学歴は応募前の条件として設けるケースもあります。
では転職活動をする際、どこからの学歴だと有利になるのでしょうか。
高校・専門学校卒業
最終学歴が専門学校生卒業の場合、一般的には高校卒業と同じ扱いになります。
応募条件が高校卒業と表記のあるところのみ応募が可能です。
転職先としては、非常に数も少ないためどの求人でも選べるような学歴とは言えないでしょう。
ただし、専門学校や高等専門学校はその分野の専門的なスキルや知識を磨く場所ですので、仕事内容と学んできた専門分野が合致する際は他の学歴よりも有利になります。
逆に自分が学んで来た分野と全く違う方向性の求人の場合は相当不利になるといえるでしょう。
よくあるケースが美容師のお仕事。
なかなかハードな仕事のため離職率も高いお仕事です。
専門的な仕事であり、美容師資格は国家資格でもありますが、非常に汎用性の低いお仕事でもあります。転職先としてはサロン以外だとブライダル業界や撮影スタジオであれば非常に優位になりますが、それ以外の領域だと非常に不利になってしまいます。
専門学校卒業の場合は、自分の培った専門スキルが活かせる業界にいけると、転職活動も成功に繋がりやすくなります。
短期大学卒業
近年4年制大学への進学が増える中で、珍しい学歴にもなってきています。
短大が最終学歴なのは、女性が多いイメージがあります。男性で短大卒業の方は母数として少ないのではないでしょうか。
保育系のお仕事、医療系、語学系、美容系など短期大学出身の方が多く見受けられます。
基本的に大学卒業の方と同じ括りになるケースが多いですが、スキル面や人物面では大学卒の方より高いパフォーマンスをしないと天秤にかけられた際にはお見送りになる可能性もあります。どうしても4年制大学卒業の方と比較すると不利になってしまいます。
転職活動のポイントとしては、学力や偏差値で勝負というより、面接での対面でパフォーマンスを上げる方が良いです。対面コミュニケーションが必要な接客や営業職の仕事などは学歴関係なくフラットに見てくれる傾向にあ流ので、相性が良いかと思います。
逆に研究職や企画職など、教授の元で一定期間勉強しなければいけないようなお仕事は研究室の実績などが見られる可能性があるので、あまり相性が良くないです。
大学・大学院卒業
基本的にどのような求人でも応募はしやすいです。学歴という面では問題なく応募は可能でしょう。ただ場合によっては学部学科指定のものあるので注意しましょう。
転職活動においてはどこの大学というより、前職の実績や経験値が評価基準になります。
なのでどこの大学なのかというのは新卒での就職活動よりは大きく影響しないです。
ただ俗にいうGMARCH以上というフィルターは転職の際も設ける会社も中にはあります。
主にコンサル職、経営企画職、商社系などは高学歴を求める傾向にあります。
もしこのような仕事に進みたい場合は、事前にHPなどで出身大学のリサーチをしておきましょう。
(G)学習院大学
(M)明治大学
(A)青山学院大学
(C)中央大学
(H)法政大学
目を引く職歴や技術があれば、学歴は関係ありませんよ!私は年商1000万円から年収数十億円の企業に成長したスタートアップの経験が買われました。
その後、コンサルタントで某大手メーカーの売上を5000万円→1.2億円に成長させることができ、転職できています。
なぜ後悔をするのか
もちろん学歴はあるに越したことはありませんが、選考の中での大きな落選理由になることは少ないです。
「どこを卒業したか」ではなく、「何を学び、仕事でどう活かすか」と言う目線で、学歴を考えると良いでしょう。
転職活動の学歴基準は地域による
求められる学歴は転職をする地域によって差が出てきます。
進学率を見ると地域によって大きな差が出てきていますので、これは転職活動にも影響をします。
地方はどうしても大学の数は少ないため、都内と比べると進学率は下がる傾向になります。
それに伴い、転職の条件としてもそこまで学歴の高い層は求めません。
それよりも地方で働いてくれる人を歓迎してくれます。
同じ企業でも、地方支社の場合は高卒で採用するというケースを実際に聞いたことがあります。人が少ない地方になればなるほど、学歴がどこからというより、その場所で働いてくれる人を求めます。
必須条件は学歴よりも車の運転免許の方が必要とされるかもしれません。
学歴と給料
初任給の差
学歴で大きく差が出るものと言えば給料。
学歴がどこからなのかによって、初任給の給与スタートが決まります。
※平成30年「学歴別にみた初任給」厚生労働省HPより
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/18/01.html
スタート時から約7万円もの差が開いてしまいます。最終学歴がどこかによって明確に差が出てきてしまっているため、給料の面だと、学歴が良ければそれだけ待遇も良くなってきます。
転職活動で逆転のチャンス
しかし、学歴が低いと給料が上がらないという訳ではありません。スタートに多少差はあれど、入社してからしっかり実績を出せば十分挽回はできます。
基本的に転職をした際には前職の給与がベースになり支給額が決定します。
そのため仕事できちんとした実績を出して評価をされれば、それが次の仕事での基準金額になるため、学歴関係なく良い待遇での仕事ができます。
おわりに
様々な見解を述べましたが、最終学歴がどこだから転職が失敗するということはないと思っています。
もちろん多少応募できる会社の幅は狭くなりますが、きちんと仕事をして経験を積めばきちんと良いキャリアアップができます。
学歴に不安があるという方は、仕事できちんと評価されるような実績を出した上で転職活動をしましょう。
前述した通り基本的に転職活動はどこからの学歴というより、それまでの経験で何をしてきたのかで判断されます。
今話題のZOZOTOWNの前澤社長は実際、高卒でここまでの知名度をお持ちです。
学歴で諦めるのではなく、自分の仕事に自信を持ちましょう。