転職時の年収が下がるという条件は、自分がどういうライフスタイルとキャリアを考えているかで決まります。
年収が下がったとしても、自分の趣味の時間や家族との時間が取れる。
楽な仕事に変えて、精神衛生面での生活の質の向上を目指す。
ここでは、私の3回の転職経験の中から、年収が下がることで得られたメリットとデメリットをお伝えします。
また、年収の交渉条件についてもまとめました。

年収が下がる転職をすべき理由、メリット
メリットは大きくは、「時間の確保」です。さらに付帯的なものとしては精神的なゆとりであったり、未経験業種へのチャレンジなどがあります。
- 自分の時間がとれる
- 家族と過ごす時間がとれる
- 勉強、キャリアアップの時間がとれる
- ストレスの軽減
- 未経験の仕事にチャレンジすることができる
以上5つの項目について体験談を交えてご紹介いたします。
自分の時間がとれる
私は前職よりも年収10万ダウンで現職に就いています。
正直、前職は時間外労働が多く、家に帰っては寝るだけというサイクルで仕事をしていましたので、ほとんど自分の時間はとれませんでした。
平日のキツイ仕事がたたって、休日はぐったり・・・。何のために生きているのか?なんて暗い気持ちになったこともあります。
転職し、ほとんど残業が無い(月に10時間未満)の仕事をしていますが、自分の趣味に当てる時間も増えて、本当に大きなメリットを感じています。
家族と過ごす時間がとれる
特にお子さんが小さい時は、育児の負担も大きいです。
私には、1人子供がいるのですが、まだ1歳3ヶ月で手のかかる年齢です。
妻の負担も大きいので、5時の定時でさっさと帰宅して子供と過ごす時間を確保しています。
妻が夕飯の支度をしている合間に子供の相手をすることで、「ゆとりのある時間を過ごせる」と妻から好評です。
勉強、キャリアアップの時間がとれる
激務のブラック労働だとプライベートな時間が無く、キャリア構築のための勉強時間も取れないです。
こうなると周りが見えなくなり、そのブラック企業の奴隷状態が続いてしまいます。
たとえ年収が下がったとしても、どこかで区切りをつけてキャリア構築のための勉強時間を確保することをオススメします。
特に、自分でなりたい職業や夢があるのならば時間の確保は重要でしょう。
ストレスの軽減
私自身の経験談ですが、やはり精神面のゆとりはそのまま生活の質に直結します。
休みの日も仕事の事が頭から離れない日々から抜け出せるのは本当に大きい。
激務で稼げるとはいえ、体を壊しては元も子もないです。
未経験の仕事にチャレンジできる
全く未経験の業種へと飛び込む際は、多少年収ダウンをしてもスキルアップが望めます。
そもそも、未経験業種ですから会社への貢献度は自然と低くなります。これは仕方ないです。
ただ、その業種でスキルを磨いた時に、さらに大手の会社へとステップアップできる見込みを考えると、一時の年収ダウンは仕方ないと割り切れるものです。汎用性があるスキルならなおさらでしょう。
チャレンジするために一時的に年収を落とすのは悪くない考えです。
年収が下がる転職で後悔したこと
金銭面、キャリア構築の点でいくつかのデメリットがあります。
- 生活が苦しい
- 仕事がぬるい
- 今後のキャリア構築が難しくなった
- 激務の会社に入ってしまった
生活が苦しい
収入が下がるのでこれは当然です。
人間は染み付いた生活水準を下げるのには非常に抵抗があるものです。
この生活の苦しさと、自分の時間の確保はトレードオフです。
あっちを立てればこっちが立たず。自分の人生設計を考えてみましょう。
仕事がぬるい
最初は楽な仕事で精神的に良いのですが、時間がたってくると徐々に生活に張り合いが無いと思うようになってきます。
実は現在の私がそれです。
3回の転職の末にかなりホワイトな低年収のぬるい仕事をしているのですが、32歳の現在、「もっとなにかできるだろう!」と自分を奮い立たせて転職を考えています。
今後のキャリア構築が難しくなった
こちらも私の経験談です。
4社目の現在、ず~っと製造業でした。自分のスキル開発を怠って、慣れた楽な仕事を追い求めた結果、キャリアに手詰まり感が出てしまいました。
もっと若い時に別の業種にチャレンジしても良かったな・・・と後悔しています。
チャレンジングではない、ただ年収が下がって仕事が楽になるタイプの転職のあるあるデメリットです。
激務の会社に入ってしまった
年収が下がった上に割に合わない激務だった。
これは転職時の情報収集が甘かったせいで起こる現象です。
転職先企業の口コミや、業界の体質を理解しておかないと、思わぬ激務にさらされることもあります。
転職時の年収交渉
転職をしたいけど、どの求人も年収が下がる・・・。この年収ですが、実は交渉の余地があります。
- 現職の経験、スキルが武器になる場合はOK
- 相手側がどうしても欲しい人材であれば、交渉の余地はある
条件はありますが、上記2つのケースについてご紹介します。
<h32現職の経験、スキルが武器になる場合はOK</h32
今現在の持っているスキルや経験をアピールして、年収アップを狙います。
ただ、面接時のテクニックが必要です。具体的な事例を交えて自分のキャリアを説明できなくてはなりません。
特に相手先企業にわかりやすいように、なおかつインパクトのあるエピソードが必要になるでしょう。
「この人を採用したら会社に大きなメリットだ!」と明るい未来が見えるような話が必要です。
誰もが知るサービスの立ち上げに関わったとか、圧倒的な数字を出してきたとか、業界に精通していなくても凄さがわかる経験が必要です。
また、役職だった場合は、よりわかりやすい実績となります。
相手側がどうしても欲しい人材であれば、交渉の余地はある
即戦力、業界に詳しい、太い人脈がある。
特に、大手企業から立ち上げ間もないベンチャーへの転職では起こりうるケースです。
大手で培った経験や得た人脈がそのままベンチャー企業の利益になります。企業としてはスタートアップがスムーズに運ぶので、願ってもない人材でしょう。
大手の看板ではなく、自分自身で勝負したい!という志の高い人ではあり得るケースです。
おわりに
メリット、デメリットから、年収交渉までお話してきましたが、最も重要なのは自分の人生にとって何が大切か?ということです。
金銭面で多少苦しくなったとしても、プライベートを大事にするのか?
一時の年収ダウンを受け入れて、今後のキャリアの足場にしていくのか?
自分が何を求めるのか?を今一度考えてみてください。